試験地:安曇野本社
品質試験
VAIOを、いつでも安心してお使いいただくために、すべての機種で徹底した品質試験を実施しています。あらゆる利用シーンを想定した試験の種類は数十項目それぞれに厳しい検査基準が設定されています。
全機種共通品質試験
いつでも安心してお使いいただくために、すべての機種で徹底した品質試験を実施しています。あらゆる利用シーンを想定した試験の種類は数十項目。厳しい検査基準が設定されています。
さらに、モバイルノートには「持ち運び」を想定した標準試験と、より厳しい基準の特別試験を実施。危険なシーンや、蓄積されるダメージを具体的に想定した品質試験によって、ハードなビジネルモバイル活用に耐える堅牢性を実現しました。
モバイルノート向け標準品質試験
実施製品
モバイルノート向け標準 + 特別品質試験
実施製品
モバイルディスプレイ向け品質試験
実施製品
過去モデル
全機種共通品質試験
埃試験
埃を吸い込んでも不具合を起こさない安全性を追求。
埃試験の目的は、埃の詰まりにくい構造を追求、確認することです。あらゆる環境で使われるモバイルPCにとって、パフォーマンスを低下させる大きな原因の一つが埃です。埃が挟まるとファンの吸気が弱まり、内部に熱がこもることで本来の働きを妨げてしまいます。そこで、埃を吸い込んでファンが不具合を発生することがないように、独自の試験機を使って開発段階から検討を施しています。試験で使う埃も専用につくったものです。その埃を人工的に浮遊させた空間にVAIOを放置して、取り出した後で安全に動作するかを確認。さらに、VAIO内部のどのような場所に埃が溜まりやすいかを調べ、そもそも埃を吸い込みにくい構造を追求しています。
落下試験
落下の衝撃に耐えうる堅牢性を追求。
持ち運びの際に誤って机の上で落としただけでも、PC本体には大きな衝撃が加わります。落下の衝撃から基板やハードディスクなどのデバイスを守ることができれば、大切なデータを失うリスクを軽減できます。
底面からまっすぐに落下させる「落下試験」は、ノートPCの本体にかかる衝撃が最も大きく、過酷な試験。VAIOでは、落とした直後に電源をオンにしても正常に動作することを確認し、実使用に耐えうる高い品質を確保しています。
輻射試験
VAIOから出る電波を測定し、人体や他の機器への安全性を追求。
電気製品から放出される電波が多いと、人体や他の機器の動作に影響がでるため、各国で基準値が設けられています。VAIOでは、壁に電波吸収体と呼ばれる、電波を吸収し反射させない特別な素材を使用した部屋で試験を実施。正確な電波の強さを測定し、基準値をクリアする製品であることを確認しています。
また、VAIOに内蔵されている無線LANなどのアンテナの受信感度を測定する試験も実施。ターンテーブルの上にVAIOを設置して360度回転させながら、全方向に対しての受信感度測定を行います。
このような試験を通して、環境への影響を抑えながら、無線機器の感度を向上させる追求を行っています。
振動試験
動作・非動作・梱包状態での振動試験で、移動時の堅牢性を追求。
電車や車で移動する際、VAIOはさまざまな種類の揺れにさらされます。特に、外出することの多いユーザーの場合、一年を通してかなりの振動が加わります。
振動試験では、VAIOを試験台に固定して、一定時間から限界まで振動を与え続けます。基本的な振動パターンに加え、実際の電車やトラックなどで計測したデータに基づくさまざまな種類の振動を、動作・非動作・梱包の各状態で実施。デバイス同士がぶつかった跡や、ビスの外れ具合、さらにマシンを分解して内部の部品が受けたダメージまでもチェックすることで、振動に対する堅牢性を高めています。
静電気試験
静電気による衝撃から動作中のVAIOを守る安定性を追求。
静電気はPCの大敵です。静電気試験は、静電気発生装置を使って、動作中のVAIOに静電気を浴びせ、誤動作や故障しないかを検証する試験です。静電気は一年中発生するものですが、特に冬などの乾燥した季節は、人間が痛みを感じるほどの、かなり大きな電流が流れます。そこでVAIOでは、静電気を浴びた場合でも影響を受けず、安定した動作を保てるように、さまざまな設計上の対策を施しています。
静電気試験では、VAIOを動作状態にしながら、液晶ディスプレイの表面や、本体の底面、キーボードやボタンの隙間などのユーザーが手に触れる部分に静電気を浴びせます。日常生活の中で発生する以上の静電気を放電する過酷な試験を実施することで、特に大きな電流に弱い箇所(基板に搭載されたチップセットや、USBなどの入出力端子など)への影響を検証。このような静電気試験を通じて、VAIOの安定性をさらに高めています。
衝撃試験
大きな衝撃から本体内部を守るための堅牢性を追求。
ぶつけたり落としたりすると、VAIOに大きな衝撃が加わります。
衝撃試験によって加えた大きな衝撃は、本体内部にある基板やハードディスクなどに直接影響を及ぼすため、壊れやすい部品や、またその部品がどのように壊れるのかなどの原因を正確に知ることができます。この結果を開発チームが分析することで、本体内部の部品を守る堅牢性を高めています。
開閉試験
液晶ディスプレイの連続開閉で、数年間の酷使に耐えうるヒンジを追求。
使用する度に開けたり閉めたりするノートPCの液晶ディスプレイ。膨大な回数におよぶ開閉を支えるのはヒンジです。VAIOでは、数年間の使用で想定される回数分の開閉試験を行うことで、堅牢なヒンジを実現しています。
ヒンジにはディスプレイを制御する配線が通っているため、開閉によって断線が起きないかをチェックするために、開閉試験はパソコンを動作状態にして行っています。
摩耗試験
摩擦による底部の劣化を防ぐ耐久性を追求。
摩耗試験の目的は、鞄への出し入れや机の上で擦るなどの日常使用で、フットの破損や摩耗が起きないようにすることです。試験は、3kgのおもりを載せたVAIOをデスクマットの上に置いて前後左右に負荷をかけながら引きずり、摩耗や劣化の無いことを確認。何年も安定して使っていただける高い耐久性のフットを追求しています。
液晶加圧試験
手・ひじ・鞄などで強く押しても液晶が壊れにくい構造を追求。
VAIOのモバイルノート専用試験では、さまざまなタイプの加圧試験を実施しています。その中でも、液晶加圧試験の目的は、液晶画面に大きな力が直接加えられた場合でも、割れにくい液晶ディスプレイを実現することです。モバイルノートの場合、喫茶店や電車の座席など人との距離が近い場所で、すれ違いざまに液晶ディスプレイに手や鞄がぶつかるようなことも起こります。また、液晶ディスプレイを直につかんで持ち上げるユーザーも少なくありません。このような場合は指で液晶画面を強く押すことになります。液晶ディスプレイはVAIOを構成する部品の中でも重要な部品であり、破損してしまった場合、PC自体が使えなくなる可能性があります。そこで液晶加圧試験では、加圧試験機を使って液晶画面の1点を直接加圧するという試験を実施しています。液晶画面のさまざまな場所を大きな力で押すことで、割れにくい液晶ディスプレイを追求しています。また、この試験では天板側を加圧するメニューも実施しています。両面から加圧することで、さまざまなケースに対応できるよう堅牢性を追求しています。
※映像はVAIO Zですが、この試験は全機種にて実施されています。
コネクタ強度試験
コネクタ部分の強度を追求。
コネクタ強度試験の目的は、PCを持ち上げるときなど、接続したままのケーブルやUSBデバイスをぶつけたり手で押してしまったりしてコネクタや基板が壊れないか、耐久性を確認することです。引っぱり・圧縮試験機を使い、I/OポートにUSBデバイスなどを挿入した状態で加圧します。1つのコネクタについて5方向で行います。抜けないように強固に保持するだけが最善ではなく、必要に応じてコネクタがあえて抜けるような構造も検討し、VAIO本体や内部を傷つけないための強度を第一に追求しています。
梱包落下・振動試験
梱包状態での落下・振動試験で、輸送中の衝撃からVAIOを守る。
工場から出荷されたパソコンには、輸送中にも衝撃が加わる場合があります。箱に入れた状態での梱包落下・振動試験を実施することで、輸送中のVAIOを守ることができる梱包となっているか、出荷時の品質のままお届けできるかを確認しています。
環境試験
熱帯や寒冷地などの過酷な環境での安定動作を追求。
温度や湿度を自由に調整できるチャンバー(仕切り部屋)で、過酷な環境による動作試験を実施。厳しい条件下の電源オンで正常に起動するか、一定時間の連続動作で異常が出ないかチェックします。特に、赤道付近での使用を想定したような高温での試験では、VAIO自体の発熱も加わるため、長時間の連続動作は非常に厳しくなります。このような徹底した試験を、時間をかけて実施することで、じっくり観察していないと分からないダメージや問題の発生箇所を突き止め、設計チームにフィードバックします。時間と手間のかかる地道な試験を通して、世界のさまざまな環境で安定動作するタフなVAIOを追求しています。
静音試験
静かな場所でも音が気にならないよう、静音性を追求。
PC本体から発生する冷却ファンや、光学ドライブの回転音などの騒音は、会議室やホテルの部屋などの静かな場所では気になるものです。
静音試験では、外の音を完全に遮断できる専用の部屋でマイクをセットして、VAIOから発生する騒音を測定します。ACアダプターを接続した状態でCPUの処理速度をフルパワーにして使用し、冷却ファンや光学ドライブを回転させながら騒音レベルを測定。このような試験によって、VAIOの静音性を高め、より快適な使用感を追求しています。
いじわる試験
メモリーカードやコネクタを逆に差しても壊れない堅牢性を追求。
いじわる試験の目的は、メモリーカードや各種コネクタ類を間違って接続しようとした場合に、そのせいでVAIOが壊れないようにすることです。ユーザーがハードウェアの扱いを間違えた場合でも、それによって壊れない設計になっているかを検証し、VAIOの堅牢性を高めています。
エージング/電圧試験
長時間の連続稼働でも問題が起きない電気的な堅牢性を追求。
エージング/電圧試験の目的は、長時間の連続使用でも問題なく動作することを検証することです。ビジネスシーンでは、朝の始業時から夕方の終業時まで、PCの電源はオンにしたまま使うことが多いため、本体の頑丈さだけでなく、電気回路の堅牢性も不可欠です。
そこで、エージング/電圧試験では、AC電源をつないだままの長時間の連続稼働試験を行い、VAIOに異常が出ないことを検証します。
梱包重量チェック試験
同梱物の内容に間違いがないよう、箱の総重量でダブルチェック。
お届けするVAIOが入った箱の中には、本体以外にもAC電源や取扱説明書など、さまざまな備品が入っています。箱の中の内容に不足や入れ違いがないよう、バーコード管理に加え、出荷時にはすべての同梱物の総重量も計測し、同梱物が正しいことをしっかりと確認したうえでVAIOを出荷しています。
※ 品質試験は、弊社の規格に基づいて特定の環境のもとで行われています。本製品の品質試験は、無破損・無事故を保証するものではなく、PCのデータを保証するものではありません。