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VAIO SX12・SX14 / VAIO Pro PJ・Pro PK(2021年10月発表モデル)開発ストーリー Vol.4:エピローグ 新世代VAIOのモバイルラインアップが完成

VAIO SX12・SX14 / VAIO Pro PJ・Pro PK(2021年10月発表モデル)開発ストーリー Vol.4:エピローグ

フラッグシップモバイル、VAIO Z由来の高性能・多機能をふんだんに盛り込み進化したVAIO SX12・SX14 / VAIO Pro PJ・Pro PK。新世代VAIOのモバイルラインアップがここに完成した。

江口 修司

テクノロジーセンター
プロジェクトリーダー課
プロジェクトリーダー

江口 修司

古谷 和之

テクノロジーセンター
PCシステム設計部 システムソフト課
ソフトウェア プロジェクトリーダー

古谷 和之

平加 憲作

テクノロジーセンター
PCシステム設計部 システム設計課
エレクトリカル プロジェクトリーダー

平加 憲作

メイド・イン・ジャパンには“価値”がある

−−VAIOでは多くの製品で「メイド・イン・ジャパン」を謳っていますが、そこにどういった想いがあるのかを聞かせてください。

プロジェクトリーダー 江口:VAIO SX12・SX14 / VAIO Pro PJ・Pro PK(以下、VAIO SX12・VAIO SX14)は、より多くのお客さまに使っていただきたい製品なので、できうる限り製造コストを削減する必要があります。ですので、海外で生産できる部分に関しては可能な限り海外で生産しなければなりません。その上で、海外ではできないような精密な加工であったり、組み付けについては国内の自社工場で実施しており、これは国内に自社工場をもつVAIOの強みだと考えています。

−−そうすることで高品質と低コストを両立させているわけですね。

江口:その通りです。そうして国内で組み上げ、完成した製品に対して全数検査を実施することで、すべてのお客さまに対してメイド・イン・ジャパンの安心感を提供できるのではないかと考えています。

−−そうしたメイド・イン・ジャパンならではの良さを感じられるところを具体的に教えてください。最近では海外製=低品質とは必ずしも言いがたい面もありますよね。

江口:たとえば、お客さまのVAIOが何らかの理由で故障してしまった場合、メーカーによっては海外に故障品を送らなければならなかったり、部品を取り寄せるのにものすごい時間がかかってしまうことがあるのですが、国内工場に部品を集約して組み上げているVAIOならそういったことがなく、迅速な対応が可能です。

また、製品の品質についても、国内自社工場で組み立てるのと海外に委託した場合では組み立て精度が大きく異なります。国内工場でより厳しい基準を設定し、実際にそれを満たす形で製造できるのも大きなアドバンテージだと考えています。

−−そんなに違ってくるものなのですか?

江口:はい。特に、昨今のVAIOでさらに多用するようになったカーボン素材については違いが大きいですね。カーボンは樹脂パーツと比べて大きく反る性質があるため、設計段階から製造チームが加わって、反りを考慮した量産方法が可能な設計を行う必要があります。VAIOは本社工場に設計チームから製造チームまでがまとまっているため、カーボンのような難しい素材でも安定した生産を可能にしました。

<製造コラム>

VAIO“製造”ミニストーリー③
開発の初期段階から製造メンバーが
参加することで効率的な量産を実現

清水 慎也

製造・EMS本部
技術&製造部 技術課

清水 慎也

林 哲也

製造・EMS本部
技術&製造部 技術課

林 哲也

坂本 直樹

製造・EMS本部
技術&製造部 技術課

坂本 直樹

−−新しいVAIO SX12・VAIO SX14では新たに立体成型カーボン天板を採用するなど製造難度がさらに高くなっています。これに対してどういった対策を行ったのかを教えてください。

林:VAIO SX12・VAIO SX14は、VAIO Zと比べると生産台数が多いモデルなので、難しい構造に対して組立の正確さとスピードを両立する必要がありました。そこで開発の初期段階から設計チームと意見交換し、品質・品位を下げることなく、作業を簡単にできるよう知恵を絞りました。

例えば、オーナメントを立体成型カーボン天板に接着する工程では、大きく反る性質のあるカーボンに対し、反りを矯正した状態で、オーナメントを精度良く、安定して貼り付けられる治具を開発し、作業難易度を低減しています。

清水:こうした工夫は各作業で行っているのですが、個人的に印象に残っているのが立体成型カーボン天板に液晶パネルを組み付ける部分ですね。液晶パネルは解像度やタッチ対応・非対応で大きさが異なるため、これまでは液晶パネルに合わせて多数の部品で位置を決めていました。今回は位置合わせを治具で簡単かつ正確に実現できるようにすることで、周辺部品を削除し、作業時間を劇的に改善しました。

−−そのほかに印象に残っている工夫がありましたら教えてください。

林:ディスプレイベゼルの裏を通す配線の処理を工夫しました。先代モデルではこれらをテープを使って固定しているのですが、今回はそれを極力減らすことで作業工程を少しでもシンプルにしようとしています。

坂本:この際、オプションである4G LTEのアンテナ配線についても効率化を図っています。ここにはWi-Fiやカメラ、マイクの配線も通っており、従来モデルでは4G LTEの有無を確認しつつ同時に作業を行わねばなりませんでした。しかし今回は、4G LTEの配線作業を単独で別途行えるようにし、まずはWi-Fiなどの配線を共通して行い、必要なもののみ、4G LTE配線を組み込むといったことが可能になっています。

VAIOを最高の状態で、より長く使ってほしい

−−続いてVAIOのサポートへのこだわりについてもお話しください。

江口:今年、2021年2月のVAIO Z発表のタイミングに「VAIOオーナーサイト」をオープンしました。お客さまにVAIO IDを取得していただくことで、たくさんのご要望をいただいていた製品登録が可能になります。VAIO IDを使ってVAIOオーナーサイトにログインしていただくと、トップページにお持ちのVAIOの写真が並び、それぞれの製品の保証情報や最新のサポート/アップデート情報を確認することができます。

−−購入したVAIOが写真付きでリスト化されるのはうれしいですね。サポート期限などの情報もうっかり忘れてしまいがちなのでありがたいです。

江口:そしてもう1つ、同じタイミングにスタートしたのが「VAIOメンテナンスパック」です。これは3年に1度、お客さまのVAIOをお預かりしてメンテナンス、クリーニングを行い、さらに消耗品であるキーボード*とバッテリーパックについては交換を行うというもの。なるべく長くVAIOを良い状態で、愛着を持って使っていただきたいという思いでスタートした施策です。

* メンテナンスパック/ワイドのみ

−−メンテナンスパックに対する反応はいかがでしたか?

江口:VAIO Zでは非常に好評で、我々が驚くほど多くの方にご契約いただきました。VAIO SX14・VAIO SX12でも多くの方に使っていただきたいと考えております。

新しいVAIO SX12・VAIO SX14は、VAIO Zの技術を取り込み
圧倒的に進化したメインストリームモバイル

−−ここまでで新モデルの進化についてさまざまな観点からお話しいただきましたが、新しいVAIO SX12・VAIO SX14に、ここまで多くVAIO Zのエッセンスが盛り込まれていると、どちらを選べばいいのか悩んでしまいますね。開発チームとしてはそのあたりの棲み分けをどのように考えているのでしょう?

江口:VAIO Zは、ソニー時代から継承しているVAIOの最上位モデル。よりパワフルで、よりスタイリッシュで、より薄く、軽く、強靱なモバイルノートを必要とする、我々が「ビジネスアスリート」と呼んでいるお客さまのための一切の妥協がない製品だと考えています。対してVAIO SX12・VAIO SX14は、VAIO Zで培った高性能・多機能をより幅広いユーザーの皆さまに使っていただけるようパッケージングしたものとなります。

エレクトリカル プロジェクトリーダー 平加:見た目には分からない部分にもVAIO Zで培った技術が活かされています。たとえば、パフォーマンスの制御について、今回から基本的な考え方がVAIO Z譲りのものになっています。CPUが異なるので全く同じというわけではないのですが、より高いパフォーマンスをより長時間発揮できるようにしました。

ソフトウェア 古谷:その上で、ソフトウェア面でもそうしたVAIO Zから受け継いだハードウェアをより安定して動作させるべく細かな改善を行っています。もちろん、それらはVAIO Zにしっかりフィードバックしています。

江口:その上で、VAIO SX12・VAIO SX14としての「正当進化」も意識しており、これまでのVAIO SX12・VAIO SX14をお使いいただいている方々が、そのまま何の違和感もなく乗り換えられることも目指しました。もちろん、これが初めてのVAIOという方にも魅力を感じていただけるものになっています。

なお、ここまで多くの高性能・多機能をスムーズに導入できたのは、VAIO Zの開発初期から、新しいVAIO SX12・VAIO SX14の構想があり、機能の共通化を意識していたから。つまり、これらの製品が出たことで、想定していたモバイルラインアップが完成したことになるんですよ。

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