異なる製品が混在していたPC環境を一元化
VAIO Pro PKを導入した熊谷組が見据える業務改革のビジョン
経営戦略室 DX推進部
ITソリューショングループ 係長
眞鍋 準次
1898年に創業し、125年にわたり国内外の土木・建設分野を牽引してきた株式会社熊谷組は、日本を代表するゼネコンの一社です。同社では、2018年に大規模導入した業務用PCのリプレース時期に合わせて、PC導入・入替サイクルの見直しに着手。年度ごとに調達していたPCの刷新タイミングを集約し、およそ8割のメンバーが利用する業務用PCとして、3,000台のVAIO Pro PKを導入しています。
今回のPC刷新プロジェクトでVAIO Pro PKを採用した理由を、経営戦略室 DX推進部 ITソリューショングループの眞鍋 準次さんに伺いました。
社員の利便性向上を第一に
テレワーク需要や社内IT環境も考慮して業務PCの要件を定義
“独自の現場力を高め、独自の価値をつくり、時代を超えてお客様と社会を支え続ける”というグループビジョン「高める、つくる、そして、支える。」を掲げて事業を展開する熊谷組は、一般的なオフィスワーク向けに社内での利用を前提としたA4サイズで質量2kg以上のノートPCと、社外への持ち出しも想定したモバイルノートPCを用いて業務を推進してきました。2018年に導入したモデルを中心に運用していましたが、昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大、いわゆるコロナ禍の影響でテレワーク需要が急増したこともあり、リース契約終了を待たず前倒しで業務用PCの刷新を検討し始めました。
同社は、必要なPCを年度ごとに調達していましたが、さまざまなPCが混在することで管理者の運用負荷が増大し、社員の業務環境にも違いが出るという課題が生じていました。半導体不足の影響で、必要なタイミングで必要な数の業務用PCを調達することが難しい状況にあるなか、2022年の更新時期に合わせて大規模な業務PCの入替を計画。最新モデルの一括導入により業務環境の平準化とスペック不足の解消を図りました。
PCの選定にあたっては、社員がストレスなく快適に働けることを前提に、在宅勤務とオフィスワークの併用も見据えて要件を定義しました。本プロジェクトに携わった眞鍋さんは、次のように説明します。
「今回の業務用PC刷新にあたっては、軽量でコンパクトなノートPCに一本化することを決定しました。在宅勤務だけでなく、工事現場に隣接する事務所等に持ち込むケースも多いため、軽量で堅牢性が高いことを要件としました。また弊社のオフィス環境では有線LANによるネットワーク接続を基本としていますが、従来のノートPCでは別途LANアダプターを用意する必要があり、紛失等によるユーザーの利便性低下を招いていたため、新たに有線LAN端子を要件に加えました」
さらに、従来の業務用PCを利用する社員が感じていたスペック不足によるストレスを解消するため、CPU、メモリー、ストレージ(SSD)すべての底上げを図ったといいます。
「選定当時は、インテル Core シリーズ プロセッサーの第11世代と第12世代が混在している状況でしたが、Webアプリのリッチ化を考慮して、より高性能な第12世代インテル Core プロセッサー搭載モデルとし、メモリーも従来の2倍となる16GBに増量。SSDは512GBとして、ストレージ容量不足の解消を目指しました。また社外でのインターネット接続に関して貸与していたモバイルルーターは紛失や故障、それに伴う追加出費のリスクもあり、今回のリプレースではSIMスロットの搭載を必須要件としました」(眞鍋)
高い可搬性と信頼性・堅牢性を併せ持ち、インターフェースも充実したVAIO Pro PKの導入を決定
こうして社員のストレス軽減と利便性向上、管理者の運用負荷軽減を見据えた要件でPC選定に着手した熊谷組ですが、すべての条件に合致する製品は多くありませんでした。特に有線LAN端子の搭載と軽量性を両立しているモデルは少なく、海外メーカーのPCはほぼ候補から外れてしまったといいます。
「昨今の軽量・コンパクトなノートPCは、有線LAN端子はもちろん、USBなどのインターフェースも最小限に抑える傾向が強く、選定候補は国内メーカー2社の製品に絞られました。そのうちの1つがVAIO Pro PKです」(眞鍋)
同社では、今回の大規模刷新に先がけてノートPCの先行導入を進めており、そこで採用されたのがVAIO Pro PKでした。限られた台数の導入でしたが、使用したユーザーからは軽量で持ち運びが容易なことや、インターフェースが充実していることなどが高く評価され、今回のプロジェクトにおいても最有力候補となりました。
「最終的に、先行導入して使い慣れているVAIO Pro PKの採用を決定しました。有線LAN端子の搭載はもちろん、第12世代インテル Core プロセッサーを採用していることや14.0型ワイドのディスプレイを搭載しながら約1kgの軽量であること、さらに厳格な品質試験で堅牢性の高さが実証されていることなどが採用の決め手となりました」(眞鍋)
半導体不足でまとまった台数のPC調達が困難になることを考慮し、2022年8月に3,000台のVAIO Pro PKを発注。ユーザーごとの環境確認など社内の調整に多少の手間がかかったものの導入はスムーズに進み、2023年7月までに導入を完了しました。本体のカラーは、すべてのカラーバリエーションを実機で確認した結果、「アーバンブロンズ」を選んだといいます。
「先行で導入していたVAIO Pro PKではブラックを採用していましたが、指紋や汚れが目立つといった声もあがっており、今回は異なるカラーを選定することに決めていました。ホワイト、シルバーでは蛍光灯の反射がまぶしく、快適性が損なわれる可能性があり、最終的には指紋が目立たず反射も少ないアーバンブロンズを採用しました。モダンで落ち着いたカラーで、仕事のモチベーションが上がることも期待しています」(眞鍋)
導入後のトラブルも非常に少なく、国内製造で信頼性の高いVAIO Pro PKを採用したメリットを高く評価しています。
現場とオフィスを行き交う熊谷組の働き方を、VAIO Pro PKが強力にサポート
業務に利用するPCをVAIO Pro PKに切り替えた効果はすでに現れています。1つは基本スペックの向上による業務処理の高速化、もう1つは軽量化による利用シーンの拡大です。
「以前のPCは第8世代インテル Core プロセッサーを採用していたので、第12世代に切り替えたことでパフォーマンスがぐんと上がりました。メモリーも2倍になっているので、全体的に処理が軽く、快適に仕事ができるようになりました。また、これまでA4サイズの標準ノートPCを使っていたユーザーからは『軽くて持ち運びやすい』という声も聞こえており、柔軟な働き方の実現という観点でも確かな効果が得られていると実感しています」(眞鍋)
Web会議についても、VAIO Pro PKのカメラ性能やAIノイズキャンセリング機能が効果を発揮し、快適性も大幅に向上しているといいます。
さらにノートPCをVAIO Pro PKに一本化したことで、オフィスでは大画面ノートPC、在宅用にモバイルノートPCの2台体制で運用しているケースや、会議の資料閲覧時のみで利用していたタブレット端末に関しても集約でき、1人1台体制を実現しています。
熊谷組では今回の取り組みを踏まえ、次年度以降のリプレースにおいても同じ要件で選定を進めていく予定です。そのなかで、ITによるビジネスの変化にも対応できるポテンシャルを備えたVAIO Pro PKが有力な選択肢になることは間違いありません。
「メイド・イン・ジャパンの高い信頼性・堅牢性を備え、快適な業務環境を実現するVAIO Pro PKは、社内だけでなく現場で作業するケースも多い弊社の社員にとって非常に有益な業務PCといえます。
業務PCを一元化できたことで、管理面でも統制を効かせられるようになり、運用負荷は大幅に軽減できています。今後、業務用PCに求められる性能が変わってきたとしても、VAIOならば対応する製品を提供してくれると期待しています」(眞鍋)
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