法人導入事例 信濃毎日新聞株式会社様

堅牢性とモビリティが評価され、新聞記者向けにVAIOを採用

情報システム局
技術開発部長・局次長待遇

池田 邦宏

情報システム局
技術開発部 主任

南本 良樹

情報システム局
技術開発部 主任

小松 太

編集局 報道部
記者

上沼 可南波

信濃毎日新聞株式会社では、記者向けのノートPCにVAIO Pro PJを採用しています。選定基準はいくつかありますが、とりわけ重視したのは耐久性でした。そこには、時間と戦いながら各地を駆け回る新聞記者ならではの事情があるそうです。製品の選定に携わった同社情報システム局の池田 邦宏さん、南本 良樹さん、小松 太さん、そして実際にVAIOを利用している記者の上沼 可南波さんに話を伺いました。

性能を知り、コストに対する先入観を払拭

信濃毎日新聞株式会社が発行する信濃毎日新聞は、1873年に創刊し、2023年で創刊150周年を迎えました。現在の販売部数39万9000部(2023年4月)。県内シェアが7割を超える*長野県民の主読紙です。

*一般社団法人日本ABC協会「新聞発行社レポート」(2023年1~6月期)より試算

さらに同社は、ニュースサイト『信濃毎日新聞デジタル』の運営や書籍の出版、各種イベントの企画・運営など、多岐に渡る事業を展開しています。

同社では約6年ごとにノートPCの刷新を行っており、ノートPCの選定を行う際、現場からスリープからの復帰が遅いなど、特にパフォーマンス面に対する不満が増えていました。そのため2023年2月に記者向け端末として、12.5型ワイドのVAIO Pro PJを導入しました。

複数メーカーの製品を候補に比較検討を行った池田さんは、製品の選定を主導した情報システム局内で「VAIOは価格が高いのではないか」という懸念の声も挙がっていたといいます。

「私を含む当社のメンバーは価格が高いイメージを持っていました。しかし具体的に話をしているうちに、私たちが求める要件と価格の折り合いはつけられるのではないかと感じ、見方が変わってきました」(池田)

耐久テストを目の当たりにして堅牢性を確信

同社が選定にあたり、求めた条件はいくつかありますが、特に焦点となったのは耐久性でした。新聞記者はノートPCを抱えて各地を駆け回るため、どうしてもぶつけたり、落としたりといった事態が発生します。そのため画面の破損やキートップ剥がれ、内蔵ストレージの故障などが頻発していたとPC選定に携わった南本さんはいいます。

「記者が校正用の赤ペンをキーボードに置いたままノートPCを閉じようとして、画面が割れてしまうといったトラブルがよく起きていました。画面が壊れて真っ暗になり、使えなくなってしまう。それが悩みの種でした」(南本)

話を聞いたVAIOの担当者は、長野県安曇野市にあるVAIO本社工場に案内しました。工場では製品の品質試験が行われており、落下試験や液晶加圧試験、振動試験などの試験を実際に見学することができたそうです。PC選定に携わった小松さんは、見学したときの様子を次のように話しました。

「数々のテストを目の当たりにしたことで、耐久性に対する安心感が生まれました。これなら記者が多少荒い扱いをしても大丈夫だろうと、編集局の人も納得していました」(小松)

製品の選定にあたっては、VAIOを含む複数のメーカーの製品を試用し、耐久性のほか軽快さやパフォーマンス、サイズ、ネットワーク性能など多角的な観点で比較を行い、最終的にVAIO Pro PJのLTEモデルを導入しました。

筐体のカラーは社内アンケートで決定しました。4色のカラーバリエーションのうち、ファインブラック、ブライトシルバー、ファインホワイトといった定番カラーも人気でしたが、もっとも票を集めたのは「アーバンブロンズ」でした。特に女性からの支持が高かったそうです。

「4色のカラーが用意されていること自体が魅力だと感じました。お気に入りのカラーのPCであれば愛着が湧き、愛着があれば丁寧に扱ってもらえるはずと考えました」(池田)

速く書き始められることが記事の質向上につながる

情報システム局がVAIOを導入した後、記者たちの手に渡ったことで、高評価の声が届き始めました。ノートPCとともに毎日取材で飛び回っている編集局報道部の記者である上沼さんは、VAIO Pro PJに変わったことで仕事の質も変わったと感じているといいます。

「取材に出かける際は常にノートPCとミラーレスカメラを鞄に入れています。加えて、取材先の資料や三脚なども持ち歩くため、荷物はかなり重くなります。しかし、VAIO Pro PJはそれまで使っていたノートPCよりも圧倒的に軽く、負担が軽減されました。初めて持ったときの軽さには驚きました」(上沼)

何より、パフォーマンスの良さが最大の魅力と語る上沼さん。以前使っていたノートPCは起動に時間がかかっていたため、取材先で周りの記者が原稿を書き始める中、自分はじっと起動を待つしかなく、やっと書き始められるようになったとき周りは半分以上書き終わっていた――時にはそんなもどかしい思いをしたこともあるそうです。

原稿を素早く送るという点では、ネットワーク性能も重要です。以前はモバイルルーターを支給していましたが、記者が取材先に忘れてきたり、常に持ち歩くために故障が多かったりと情報システム局もサポートに時間がかかっていました。LTEモデルを導入したことで、記者たちが場所を選ばず、いつでも素早く原稿を送信できる環境を整えました。

記者が素早く原稿を書き上げ、素早く編集局に送信することは、紙面の品質向上につながると上沼さんはいいます。

「記者が素早く原稿を送れば、編集担当者はその分、より優れた見出しを考える時間を確保できます。レイアウト作業にも時間をかけられます。使用するPCのパフォーマンスが上がったことで、新聞の質も向上していると感じています。また、長野県の地域特性で山間部に行くことがありますが、ネットワーク接続も快適で、すぐに原稿を送信できます。災害取材などの速報性が求められる記事で、大変役立っています」(上沼)

堅牢性についても早々に実感したといいます。

「支給されて間もなく、うっかり本体を床に落としてしまったことがあります。ヒヤリとしましたが、表面も内部も特に問題なく、その後も安定して動いていたことに安堵と驚きを感じました。取材先で原稿を書いて送信したり、車に戻ってデスクの修正指示を確認したりするなど、ノートPCをすぐに使いたい状況が多くあります。そのため起動やスリープからの復帰が遅いことが、大きなストレスになっていました。VAIOになってからは、瞬時に起動するようになって非常に助かっています」(上沼)

そのほか、上沼さんはデザインやキーボードも気に入っているといいます。

「初めて見たとき、おしゃれなデザインだと感じました。他社の新聞記者が使っているオーソドックスなカラーとは違い、オリジナリティのあるカラーで使う楽しみが湧きます。キーの感触も気に入っています」(上沼)

オンサイト修理でダウンタイムを短縮

同社では、VAIOの導入時に「VAIOパソコン5年あんしんサポート」も付帯導入しています。このサポートでは、不意な落下や水濡れ、火災、落雷などによる故障に加え、液晶画面の破損も保証します。過去に画面故障が頻発した経験を踏まえ、導入を決定しました。

「オプションでオンサイト修理(出張修理)を依頼することができ、非常に助かっています。工場に送って修理となると修理時間がかかり代替機の手配も必要ですが、オンサイトなら素早く修理してもらえます。記者にとっては使用できない時間を短縮できることがメリットです」(小松)

また、同社は、導入時のセットアップでも手厚いサポートが受けられたと信頼を寄せています。

「必要な設定は『Windows Autopilot』を用いてクラウド経由で行いました。初めての取り組みで、マスターイメージの作成や展開を行う際に問題が発生したのですが、VAIOの技術営業部の的確なアドバイスのおかげで迅速に解決できました。Windows Autopilotの利用により、社員は端末を受け取ったらすぐに使い始められます。情報システム局の負担も随分減りました」(南本)

VAIOを導入したことは、記者もシステム担当者もメリットと感じているようです。

「製品の軽さや丈夫さ、サポート面に加え、使い勝手の面も高く評価しています。どうやらVAIOには他の新聞社も興味を持っているようで、地方紙の集まりに出席した際もたくさんの質問を受けました。私たちの導入がきっかけになって、VAIOを導入する新聞社が増えていくかもしれませんね」(池田)

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※本ページに記載されているシステム名、製品名は、一般に各開発メーカーの「登録商標あるいは商標」です。