VAIOとソコワクの組み合わせで実現するテレビ局理想のリモートアクセス
株式会社静岡第一テレビ
技術局 技術部 システム室長
池田 栄成
株式会社静岡第一テレビ
技術局 技術部 システム室
泉地 裕史
株式会社静岡第一テレビ
技術局 技術部 システム室
木下 ゆみ
株式会社静岡第一テレビは『郷土に貢献』を企業理念に掲げ、静岡県民に愛される魅力的な番組やイベントを提供してきた地域密着型のテレビ局(日本テレビ系列)です。2021年3月には本社機能を『森の中のメディアステーション』というコンセプトで建設された新社屋へと完全移転。並行して推進してきた働き方改革の取り組みの中で、リモートアクセスサービス「ソコワク」とVAIO Pro PKを全社員向けに導入していただきました。テレビ局という特殊な業態の中でVAIOとソコワクがどのように活用されているのかを同社技術局 技術部 システム室の皆さんにお聞きします。
ソコワク導入でシステム室への接続トラブル相談が一挙ゼロに!
静岡第一テレビは2023年12月に300台の社内PCをVAIO Pro PKに全面刷新。そのすべてにソコワクを導入し、取材先や自宅など、働く場所を問わず社内ネットワークにアクセスできる環境を実現しています。ここに至る経緯について、同局システム室 泉地 裕史氏は次のように当時を振り返ります。
「きっかけとなったのは2019年末からの新型コロナ禍です。テレビ局という性質上、放送に直接携わるメンバーは出社していたのですが、それでも多くの社員が在宅勤務に移行せざるをえず、そうした中でいかにセキュリティーを保ちつつ、快適なリモートワーク環境を提供できるかを考えねばなりませんでした」
もちろん、当時の同局にリモートワークの仕組みが全くなかったというわけではありません。ノートPCとモバイルルーター、オンプレミスVPNを組み合わせたリモートアクセス手段を、取材で各地を飛び回る報道チームらに提供していました。しかし、接続するまでの操作が煩雑で同時に接続できる人数にも限りがあるなど、その使い心地は決して良いものではなく、わずか30台程度の運用でも週に2~3回はシステム室に「繫がらない」と切羽詰まった電話がかかってきていたそうです。その解決には数時間かかることもあったと言いますから、このまま全社展開してしまうと、トラブル対応でシステム室の業務が停止してしまうことは明白でした。
当時のシステム室が求めていたリモートアクセス手段の条件は2つ。1つはリテラシーの高くない社員でも混乱なく安全・快適に使えること。もう1つが管理サイドから継続的な監視・保護ができるよう、常時VPN接続されていること。新たなリモートワーク環境作りに取り組んでいた木下 ゆみ氏は、そう当時の課題を説明します。
「さまざまな選択肢を検討した結果、行き着いたのがソコワクの前身であるVAIO Secure SIMです。その存在を知った時は『これだ!』と思いましたね。当時はまだVAIO PC専用のサービスで、VAIO PC未導入だった弊社では利用できなかったのですが、2020年11月に名称がソコワクに変更され、PCを問わず利用できるようになったため、導入を決意しました」
こうして翌2021年11月、静岡第一テレビは50ライセンスのソコワクを導入。まずは報道チーム、営業チームら、旧VPN環境を利用していた社員に提供し、そこで大きな問題が起きなかったことから翌月には他の部署に向けて100ライセンスを追加しています。その導入成果について、木下氏は「それまで毎週のようにかかってきていたトラブルの連絡が一切なくなった」と言い、泉地氏も「あまりになにもなかったせいで、当時のことがまったく思い出せないほどです(笑)」と笑います。もちろん現場からも好評で、そのあまりにスムーズな使い心地に感動した取材記者が、わざわざシステム室まで感謝の言葉を伝えに来るという一幕もあったのだとか。
その後、同局は段階的にライセンス数を300にまで拡大、全社員がソコワクを使えるように環境を整備しました。2022年11月には小規模拠点のVPN回線を撤廃しており、現在では名実共にソコワクが静岡第一テレビのリモートアクセス環境を支えるようになっています。
「ソコワク導入に際しては、VAIOの皆さんのサポートがとても手厚く、安心感がありました。問い合わせに対するレスポンスが早いことはもちろん、参考になりそうなナレッジがあれば即座に共有してくださるなど、こちらが欲しい情報を先回りしてご提供いただけたのが本当にありがたかったです。とても助けられました」(木下氏)
[関連記事]ソコワク導入に至るまでのお話はこちらでもご紹介しています。
1分1秒を争う報道現場でソコワクを採用!導入後はユーザートラブルがゼロに
ソコワク導入の成功を受け、社内PCもVAIOへと一新
ソコワクの導入によって、理想とする働き方に大きく近付いた静岡第一テレビ。次なる一歩として取り組んだのが、2023年12月に予定されていたPCのリプレースです。前回のリプレース時に「心残りがあった」という木下氏は、その要件定義について次のように語ります。
「まずこだわったのが、本体にHDMI端子やLAN端子など必要なインターフェースが一通り揃っていること。それまで使っていたノートPCはスリムな反面、LAN端子などを使う際にミニドックを介する必要があり、それをあまりにガチャガチャと雑に抜き差しするせいで、PC側のUSB Type-C端子が歪んでしまうなど、とにかく故障が多かったんです。また、社内の放送用機器に繫がっているPCをリモート操作するときに、しっかり画面表示を確認し、間違いなく操作できるよう少しでも大きな画面サイズにしたいという思いもありました」
こうした観点から木下氏は、次の社内用ノートPCに14.0型ワイド液晶ディスプレイを搭載するVAIO Pro PKを選択。従来モデルでできていたことはすべてできるようにするという観点からタッチパネルを搭載する必要もあったため、要件全部を満たす選択肢はあまりなかったと言います。
「さらに紛失時対策として、全モデルに情報漏えい対策ソリューションTRUST DELETE Biz for VAIO® PCを導入しました。持ち出し用のPCが増えている以上、紛失はどうしても避けられません。そうなった時に個人情報やスポンサー様のデータなどが流出しないよう、しっかり対策する必要がありました。中でもSMSを使って外部からデータを削除できるリモートワイプ機能は必須だと考えていたため、この機能を有しているTRUST DELETE Biz for VAIO® PCは理想的な選択肢でした」(木下氏)
なお、本体カラーは全モデル「アーバンブロンズ」を選択。あえてこれまでと大きく異なるスタイリッシュな見た目にすることで、愛着を持って、大切に使ってもらいたいという思いを込めたと木下氏は言います。
「ビジネスPCとしてはもちろん、個人向けPCとしてもあまり見ない色ですが、若い女性から高齢男性まで、どの層の社員が手にしても違和感のない色でとても気に入っています。かっこいい色だねと褒めていただくことも多く、つねに新しいことに挑戦していく姿勢を見せねばならない放送局のPCとしてもぴったりだと感じています。使う側からしても所有欲が満たされ、仕事が楽しくなりますよね(笑)。」
そのほか、機能面では特にリモート会議時に周囲の雑音を遮断してくれる「AIノイズキャンセリング機能」の評価が高く、リモート会議時などに静かな場所を探す必要がなくなったと現場から喜ばれているそうです。
「これまでは静かな場所を確保するために1人だけで会議室を占有する人がいて、ちょっとした問題になっていたのですが、VAIO導入以後は皆、自分の机でリモート会議するようになりました。特に外部の方を相手にしたオンライン取材の際は、周囲の音が相手に聞こえないよう配慮する必要があるため重宝しています。また、大きな事件の際などに、出先からリモート会議を使って本社とやり取りすることがあるのですが、騒がしい場所でもAIノイズキャンセリングのおかげでスムーズに会話できています。カメラの質も高く、前よりもずっと映像がきれいになったと好評です」(木下氏)
木下氏はそのほか、VAIOの作り込みの細やかさにも言及。電源ボタンやファンクションキーなど、あるべきボタンがあるべき場所に配置されていて迷わず使えることも、さまざまな人が使う社内PCとして好適であるとご評価くださいました。
VAIO+ソコワクの導入によってシステム室の業務効率も大幅改善
広く全社員にVAIO Pro PK+ソコワクが支給され、半年以上が経過した現在。VAIOが静岡第一テレビの皆さんの働き方をどのように変えていったのか? その業務効率向上はユーザー側だけにとどまらず、管理側にも及んでいると泉地氏、木下氏はいいます。
「ソコワクでは端末ごとに固定のIPアドレスが付与され、それぞれに厳格なアクセスコントロールをかけることができます。これによって、放送局設備のIP化が進む中で課題となっていたセキュリティーの問題を解消できたのが大きな成果のひとつだと考えています。従来は複数のPCを使い分けるかたちで安全性を担保していましたが、ソコワク導入後は1台のPCで安全に全領域にアクセスできるように。複数台のPCを使い分けるということはその分、管理工数が増えるということですから、その解消は、業務効率の向上に直結します。また、システムに影響を与えることなく導入できるのもソコワクの良いところ。VPN接続のように社内と同様に動作するかテストする必要なくスムーズに動作してくれる点もありがたかったですね」(泉地氏)
加えて、ソコワクによって資産管理システムと常時接続されているメリットを活かし、それぞれの社員の持つVAIOをリモートでセットアップできることも、システム室の業務効率向上に寄与しているとのことです。
「これまでは社員の異動があるたびにPCを回収し、初期化した上で新しい部署に合わせた環境にセッティングしなおす必要があったのですが、新しい環境下では資産管理システムからセットアップファイルを展開するだけで自動的に環境が入れ替わるので、PCを預かったり、交換したりする必要なく、いま使っているVAIOをそのまま次の部署に持っていってもらえるようになりました」(木下氏)
同局システムを統括する池田 栄成 室長は、およそ3年をかけたこの取り組みの成果を次のように総括します。
「問合せが減ったことも含め、泉地、木下らシステム室のスタッフが、トラブルシューティングやサポート、セッティングなどのために何時間も拘束されることがなくなり、本来やるべき業務に集中できるようになったのがシステム室にとって何より大きな生産性向上だったと感じています。今後も継続的にハードウェアやネットワークのリプレイスがある中、システム室のパフォーマンスをしっかりと集中させ、さらなる業務改善に繋げていければと考えています」
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