VAIO × MEDIA

スマホもVAIOにする意味は?
コスト安なDSDS端末に1本化

株式会社アスキー・メディアワークス Ascii.jp ビジネス (2017年05月12日)より転載
※掲載されておりますサービス内容、料金などは、掲載日または更新日時点のものです。

社員ひとりひとりが持ち歩く、スマホを見直してみる

働き方改革において、作業効率をアップさせたい。

そのためにスマートフォンの活用も重要だ。モバイルワーク・テレワークというと一般的にはノートやタブレットの利用をイメージしがち。しかし、テレワークの場合、ノートパソコンでの作業となるとある程度場所が限られてしまう。メールのチェックやチャットなどの処理なら、スマートフォンでも十分作業でき、しかも場所を選ばない。常にノートパソコンを持ち運ばずに済むため、外出時の負担も軽減される。

GfKジャパンの「企業の情報化投資に関する調査」(2017年4月発表)によると、全国1461の企業を対象に携帯情報端末の状況をアンケート調査したところ、スマートフォンをすでに導入している企業は60%に上る。

Lookoutの「日本企業のスマートフォン利用動向、 モバイル機器業務利用に付随するリスクの実態調査」(2016年5月発表)によると、企業が導入しているスマートフォンのOSは、1位がiOS、2位がAndroidだった。

企業のスマートフォン導入率は、Gfkジャパンの調査によると60%に達している。また、Lookoutの調査によるとOS別の導入率はiOSが50%強、Androidが40%強、Windowsが2%となっている。1年前のデータのため、調査時はまだ普及の浅いWindows Mobileにとっては参考値程度になるが、セキュリティーやビジネスソフトとの融合などで有利なWindows Mobileではなく、一般に広く普及しているiOSやAndroid用には、数多くのアプリが提供されており、さまざまなサービスを積極的に活用し、生産性の向上を図ろうとしていることが伺える。

VAIOはPCだけでなく、スマホも作るメーカーへ

そんな中、PCメーカーとしてWindows PhoneとAndroidの両方に取り組んでいるのがVAIO株式会社だ。VAIOのスマホとしては、これまでビジネス用途をターゲットにしたWindows Mobile機「VAIO Phone Biz」の展開があり、多くの受注があった。しかし、やはり認知度の高さやアプリの普及規模/対応度を考えると、Android OS版の登場を待ちわびる声もあったはずだ。そこでこの4月に「VAIO Phone A」を発売した。

PCだけではなくスマホのメーカーとして、ますます企業にVAIOが受け入れられる機会が増えるのではないかと想像できる。

4月に発売された「VAIO Phone A」。Android OS 6.0を搭載し、価格を抑えた製品だ。サイズはおよそ幅77.0×奥行き8.3×高さ156.1mm、重量は約167g。

スマートフォンを導入する意義はなんだろうか?

移動時や外出先に、メールやチャットで手軽にコミュニケーションが取れるだけではない。モバイル通信はもちろん、カメラなど、様々なデバイスが一体化しているというメリットがある。

例えば、外回りが多い営業マンが、自社商品や現場の写真を撮影し、それをサイトにアップしたり、自社のスタッフに共有したい場合、これまでなら、カメラで撮影したものをPCに取り込んで更新する必要があった。

それを送る際、Wi-Fi環境があればいいが、ない場合はモバイルルーターなどが必要になった。設定なども慣れていない人には、なかなか面倒な作業ではないだろうか。データ共有や報告書の作成のためだけに、社に戻るというのも効率が悪い。

それが、スマートフォンなら1台で完結する。撮影したものを、すぐに送れるので、場所も選ばずスマートフォンだけで完結できる。スマートフォンを使っていれば当たり前のことではあるが、こういうちょっとしたことでも、作業効率が大幅に変わってくるのである。企業がスマートフォンを仕事で利用できるようになれば、データの簡便な共有が可能となり、スキマ時間の活用も有効になるだろう。

VAIOのこだわりが詰め込まれたスマートフォン

それでは「VAIO Phone Biz」と同様のこだわりを持つ「VAIO Phone A」の特徴を紹介しよう。外観はご覧の通りVAIO Phone Bizと変わらない。ただ、内部仕様に若干変更を加えてAndroid OS 6.0を導入したものだ。5.5インチフルHDディスプレイを搭載し、CPUにオクタコアのSnapdragon 617(1.5 GHz +1.2 GHz)を採用。3GBのメモリーと16GBのストレージを内蔵する。

アルミ削り出しのボディーは、『VAIO Z』を彷彿とさせる。VAIOのロゴがエンボス加工されているのが、心をくすぐる。

まず、SIMフリーで幅広い通信バンドをサポート。VAIO Phone Bizと違うのはバンド5(850MHz)に対応し、米国や韓国など海外で3G通信が可能になった。海外への出張時は、現地のSIMを差して利用すれば、経費も抑えられる。

ドコモのキャリアアグリゲーションに対応する点もVAIO Phone Bizと変わらないが、さらにドコモのVoLTE音声通話にも対応する。ドコモ系MVNOでも利用可能だ。SIMはトレイ式で、2枚のSIMを利用できるようになっている。

さらに今回、正式にデュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)に対応。これはビジネス用スマホとしては非常に有益な機能だと思う。3G音声通話の2番号同時待ち受けが可能になり、LTE通信は片方のみだが、例えばビジネスとプライベートで分けたり、音声通話SIMとデータSIMとで分けたりできる。音声通話はキャリアを利用し、データ通信は安いMVNOサービスを利用するなど、経費を抑える効果も期待できそうだ。

SIMトレイにはnanoSIMとmicroSIMの2つ載せて挿入可能。ただし、nanoSIMとMicroSDカードは同時利用できない。

設定のSIMカードでオン/オフと、データ通信と音声通話の優先SIMの設定が可能。

最近では、BYOD(Bring Your Own Device・従業員が個人所有の機器を業務で利用する)を導入している企業も少なくないが、従業員が「VAIO Phone A」を使っていれば、SIMだけを企業が支給して業務利用し、併せて個人利用のSIMも差しておけば公私分けて管理可能。スマートフォンの2台持ちせずにすむ。

電波強度に関しては、従来と同様できるだけ最高になるようにアンテナの位置やカバーする材質など考えられた設計になっている。これは、設計部門と試験部門、製造部門が一つ屋根の下の工場で行なわれている強みで、Wi-Fiだけでなくキャリアの電波も試験できる環境が備わっている。これによりVAIOならではのフォルムと高性能を両立させた製品が生まれている。

アンテナ部分はどうしても樹脂にしないと電波強度が保てない。ただコーナーはアルミにしたいということで、設計と品質試験とで電波強度とデザイン性を両立させた。

設計と製造、品質試験が一つ屋根の下の強み

VAIOの製品は、厳しい品質試験にパスしたものだけを量産している。あらゆる事態を想定したその試験は、動かなくなっても仕方がないと思えるほど。これも設計部門と試験部門が同じ屋根の下だからこそ、すぐに設計に反映でき、要求された品質をクリアしたものだけが製品化されてきた。

品質に関しては、海外で生産されたものでも、一度安曇野工場へ送られ、そこで最終チェックとキッティングが行なわれる。いわゆる「安曇野FINISH」だ。これは一般的にはここまで行なわれず、ソニー時代も海外生産された製品に対しては行ってこなかった。VAIO株式会社という小規模な会社になって、より品質を追求し初期不良がない製品の出荷を徹底している。もちろん、VAIO Phone Aもその1つだ。

VAIO Phone Aももちろん、安曇野FINISHによって最終チェクされた上で出荷される。キッティング作業もすべて安曇野で行なわれている。

デザインと質感、高品質、高性能を実現したVAIOのスマートフォン。VAIO Phone Aの価格は、2万67842円(税込)と、VAIO Phone Bizの半額程度で、機能的に見てもかなり安い設定。企業が導入するとなれば、さまざまなキッティングサポートも受けられるが、それを含めても導入経費はかなり抑えられることだろう。

最後にスマートフォンを導入するにあたって、企業が一番心配するのはセキュリティーだ。「Androidスマートフォンはセキュリティーがちょっと」と懸念される向きもあるが、不正改造したり、非正規アプリの導入や不審なサイトへのアクセス、気軽に会社のファイルを共有したりするなど、セキュリティーに対する認識の甘さが原因であることが多い。

Lookoutの「日本企業のスマートフォン利用動向、 モバイル機器業務利用に付随するリスクの実態調査」によると、会社支給の端末をジェイルブレイクしたことがあると回答したのが5.3%。非正規アプリをインストールしたことがあると回答したのは9.1%もあった。

ここは社員教育の徹底や、MDMなどによる端末の一元管理といった対策を講じれば、リスク以上の利便性や生産性の向上が望めるはずだ。VAIO Phone Aは、働き方改革の一躍を担う端末であることは間違いない。

法人向け製品情報

intel プロセッサー・ファミリー

インテル® Core™ プロセッサー・ファミリー
Intel Inside® 圧倒的なパフォーマンスを

Intel、インテル、Intel ロゴ、Intel Inside、Intel Inside ロゴ、Intel Atom、Intel Atom Inside、Intel Core、Core Inside、Intel vPro、vPro Inside、Celeron、Celeron Inside、Itanium、Itanium Inside、Pentium、Pentium Inside、Xeon、Xeon Phi、Xeon Inside、Ultrabook、Iris は、アメリカ合衆国および/またはその他の国における Intel Corporation の商標です。

※本ページに記載されているシステム名、製品名は、一般に各開発メーカーの「登録商標あるいは商標」です。