VAIO

VAIO Z Canvas 開発機レビュー No.02

トグラファタッチャー 御園生大地氏が試す、
タッからブレーション、ション撮影で。

VAIOがお勧めする Windows.

タッチ篇

レタッチ篇

タブトを
使い慣れていない人にこそ。

タブレットPCでレタッチをする際、今までの「板タブ」と呼ばれるようなタイプのタブレットを使っている人でも、マウスを使っている人でも、操作感が少し違うと思うので、設定などにコツがあると思います。たとえば、パスをよく切る人の場合。ペン先で1回書いたコントロールポイントを再選択するときに、通常はペンで長押しすると、右クリックが動くのですが、これがあまり速く動きすぎるとパスの再選択がすごくしづらいんです。それが、コントロールパネルの「ペンとタッチ」のところから「長押し」の設定で、ペンで長押ししたときに右クリックが利くまでの時間を速くしたり、遅くしたりすることができるので、少し遅めにしておくと、レタッチするときにすごくやりやすいのではないかと思います。あとは同じくコントロールパネルに「タブレットPC設定」というのがありますので、ここから「調整」というボタンを押して、「ペン入力」を選びます。”視差”と言うのですが、見ている人の見る場所、癖によって、差したところがきちんと差せていないような感覚があるかもしれません。「調整」の機能から、表示された十字のところを、自分はこの十字がどこに見えているかということを順番に差していくと、視差の調整をすることができます。こういった準備を済ませておくと、液晶ペンタブレットを使い慣れていない人でも、操作がすごくスムーズだと思います。ちょっとしたコツを押さえることで、非常に快適に使えますよ。

キーボドの位置が自由だと、
体勢も自由に。

3個のレモンが写った画像を、色変換してみます。今回はパスを使って、真ん中のレモンを選択し、フルスクリーンモードにします。タブレットPCですと、画面に直接タッチできるので、パスの操作が苦手な人、液晶ペンタブレットでなくて板タブレットで操作に挫折した人、そんな人でも操作の慣れという点では、すごく簡単に扱えるのではないかと思います。キーボードに関しても、パスを引くときなど、スペースキーを押して画面を移動したり、コントロールキーを押しながら、すでに打ったパスを移動したりと、ショートカットを何回も使うものです。そういったときもVAIO Z Canvasだと、キーボードの位置を自由にしてもワイヤレスでつながっているので、横によけた状態でキーボードのスペースキーを押しながら、画面に非常に近い体勢で操作することができます。特に肩に力を入れることなく、慣れていない人でも気楽にできると思います。

さらには、本体の左上部にソフトウェアショートカットを出すキーがありますので、仮に出先でキーボードを持ち歩いていない時でも、こちらからPhotoshop用などソフトごとにキーボードを登録できますので、ソフトウェアのキーボードを呼び出すことができます。ですから、キーボードがない状態でも、パスの位置を修正したり、画面をスクロールしたり、キーボードがある状態と操作感に変わりがない感じで操作ができるのも、すごくいいところだと思います。

力を抜いた状態で、
タッチ作業ができる。

細かいところを正確に狙おうとすると、板タブレットでは狙ったところに当てるのに、肩に力が入ったりして長時間の作業では疲労がたまったりしますが、直接画面にタッチできることで、すごく力を抜いた状態で作業ができます。これは1回、いわゆるタブレットPCでレタッチをしてみると、感覚としてよく分かるのではないかと思います。
※(文中画像4)2:50 御園生さん、レタッチしているところ。
パスから選択範囲を作って、ぼかして、レイヤーに移って、選択範囲に変換。スポイトで拾った色を塗りつぶして、ブレンドモードで色として重ねます。もともとの黄色が画像としてすごく明るいので、色味は完全にこのスポイトしたところと同じ色になったのですが、ちょっとレモンの色が明るすぎると思います。ですから、さらに調整レイヤーを重ねていきます。こういった自然物のレタッチというのは、すごく繊細な作業が必要で、ただ色を重ねただけでは単色なので、いかにも着色をしたような画像になってしまうものです。色の付いている部分をほんの少しだけマスクで削ったりして、繊細な作業をする必要があります。光が当たっているところを、ちょっと黄色味を強くしていきます。ほとんどのものは、影の部分は少し彩度が低くなっていますから、彩度と明度を落として、明るい部分には影響が及ばないように削ります。

自然物の繊細なレタッチも、
モニターが正確だと安心。

1回、全て消して、白いブラシで微妙に着色します。このような際にも、モニターの表示があまりあてにならない状態だと、せっかく出先でつくったレタッチ、もう1回、家や事務所に戻ったときに、最後に微調整をやり直さなければいけなくなってしまうのですが、出先でも信頼できるモニターが使えるということで、作業をしていてすごく安心感があると思います。おおかた色が付いたところで、今回のような極端な色変換をした場合には、レイヤーの一番上のところにもう一度、全体的にトーンカーブをかけてなじませるのがおすすめです。モニターが信頼できるので、トーンカーブのカーブのたて具合の微妙なところにこだわって調整すると、すごくリアリティが上がると思います。

出先でも荷物が少なく、
かつ自宅と同じ精度で。

最後、フリンジ、エッジの部分を統合して整えた状態で完成しました。真ん中のレモンだけ、黄色からちょっと緑っぽくしてみました。今までだったら、キャリブレーションのとれたモニターと、他にペンタブレットを持って行ったような作業が、出先でもこれ1台で高い精度でできて、かつ、事務所や家に戻って、もう1回マスターモニターで確認する必要もない。少ない荷物で、高い精度でレタッチができるようになったというのは、すごく進歩だし、驚きだと思っています。

キャブレーション篇

キャリブレーション篇

買ったままのモニターの色は、
メーカーごとにバラつきがある。

フォトグラファー業界では、キャリブレーションという技術が普及しているのですが、「よく聞くけれども何だろう?」と思う方がいらっしゃると思います。そもそもモニターは、買ったままの状態だと、メーカーごと、個体ごとでどうしても色のバラつきがあるのが現状です。ビジュアル制作物を作る際に、見ている人それぞれのモニターの色が違うと都合が悪いだろうということで、専用のセンサーを用意して、モニターごとの色の違いを、ある一定の業界標準に整えましょう、揃えましょう、という技術が発達してきた経緯があります。それを“キャリブレーション”と呼んでいます。

キャリブレーションする価値のある
タブトPCは少ない。

プロの現場などでは、今まで、キャリブレーション専用の別のディスプレイを用意して、そこを基準にキャリブレーションをとることがよく行われていましたが、機種の選定、値段の問題等、いろいろとハードルが高い面があると思います。でも、VAIO Z Canvasは、これ1台できちんとしたモニターが載っています。タブレットPCとしてすごく珍しいことです。VAIO Z Canvasとセンサー1つあれば、初めてキャリブレーション環境を自分のところに取り入れたいと思っている方にとってもハードルが低いと思いますので、お薦めです。せっかくですから、写真などを扱う方はキャリブレーションをとって使っていただければと。

実際に、キャリブレーションに挑戦。

Colormunkiというフォトグラファー業界でも標準的なキャリブレーションセンサーの一種であるマシンを使って、VAIO Z Canvasのモニターのキャリブレーションをとる様子をご紹介します。※動画では、あらかじめColormunki Photoという付属のアプリケーションをインストールしています。

まず、VAIO Z Canvasにある「VAIOの設定」から「画質」を選んで、「詳細モード」をクリックします。真ん中にある「市販のキャリブレーションツールを使用してカラーマネジメントを行う」を選択します。そして、ColormunkiをUSBでVAIO Z Canvasにつなぎ、Colormunki Photoという付属のアプリケーションを立ち上げます。項目は3つありますが、今回はディスプレイのプロファイルを作りたいので、真ん中の「ディスプレイのプロファイル」を選びます。ディスプレイのタイプは「ノート型」。「簡易モード」ではなく「詳細モード」を選んでおいて、ディスプレイの調整目標を設定します。※各種スリープ設定をオフにしてモニターを1時間ほど点灯すると、モニター表示が安定します。その後、AC電源をつないだまま、キャリブレーションを行うことで、より良い調整結果が得られます(動画では撮影用にAC電源は使用していません)。

モニターの調整は、
輝度と色味で考える。

調整目標には2つの考え方があります。明るさ(輝度)を100とし、白色点(色味)の値をD65とする。これが1つの考え方です。もう1つの考え方は、輝度を80、白色点をD50にするという考え方です。輝度は、数字を大きくするほどモニターが明るくなります。白色点は、数字を大きくするほどモニターの青色が増し、低くするほど黄色に近づきます。輝度100・D65は、WEB向けのコンテンツをつくる方むけ、輝度80・D50は、ポスターや雑誌、紙に印刷する原稿をつくる方むけです。今回は輝度100・D65を選びました。「次へ」をクリックすると、「Colormunkiのステータス」という画面になり、指示が出てくるので、この指示に従って操作をしていきます。ここで、センサーの初期化を行う必要があります。ダイヤルを画面のとおりに合わせて、「キャリブレーション」をクリックします。このキャリブレーションは、画面のキャリブレーションを行っているわけではなく、センサーの初期化を行っている状態です。初期化が終わったら、さらに画面の指示に従ってダイヤルを動かします。「正しい位置です」と出たら、次へ進みます。「Colormunkiをディスプレイにセット」と出たのち、Colormunkiの下側にある蓋を開けて、画面を計ることができるようセンサーを出します。そして、ストラッブの重りを利用して、画面のオレンジの四角い枠のところに合わせます。うまくバランスが取れないときは、少しディスプレイを倒すといいでしょう。センサーをセットできたら、「次へ」をクリックします。ディスプレイの明るさをColormunki Photoが測り始めます。この明るさそのものは、WindowsのOSから制御しているので、最初は手動で合わせる必要が出てきます。明るさを測って、「ディスプレイのプロファイル」「ブライトネス調整」という設定が出てきます。たとえば、品質インジケーターのところが上にいっぱい振り切れているとします。このままの状態では明るすぎるので、ターゲットの輝度が100カンデラになるまで、OS側の設定を下げましょう。

さらに厳密な色調整へ。

OS側からディスプレイの明るさを調整します(撮影の便宜上、センサーを画面中央からどけた状態で進めていますが、実際にどける必要はありません)。画面右下の電池のマークをクリックして、「画面の明るさを調整」から、「高パフォーマンス」を選んだ状態で、「プラン設定の変更」に進みます。「詳細な電源設定の変更」から「ディスプレイ」「ディスプレイの明るさ」へと、進んでいきます。※この際に、スリープモードになると、キャリブレーション環境をキープすることができなくなってしまいます。「次の時間が経過後ディスプレイの電源を切る」が両方とも「なし」になっていることと、その下の「自動起動調整」が両方とも「オフ」になっていることを確認してください。「次の時間が経過後ディスプレイの電源を切る」を「なし」にするには、「プラン設定の編集」画面から「ディスプレイの電源を切る」を「適用しない」にしてください。

ディスプレイの明るさを決める項目が4つあるので、明るさのパーセンテージを下げたいと思います。かなり明るかったので、100%を50%に下げてみます。全部50に揃えたら、「適用」を押します。ディスプレイが暗くなりました。この状態では、まだどこが当たりか分からないので、ある程度下げたところでColormunki Photoに戻って「次へ」をクリックします。もう1回同じプロセスで明るさを測り直します。カンデラは93と計測されました。ちょっと下がり過ぎたので、もう少し元に戻します。

1回で合わなくても、
少しずつ調整していけば大丈夫。

50ではちょっと低すぎたので、53ぐらいにしてみます。「適用」を押します。もう1回、Colormunki Photoに戻って「次へ」をクリックします。先ほどと同じプロセスで、Colormunki Photoがディスプレイの明るさを測っています。ここはちょっと手間がかかる部分ですが、1回で明るさが合わなかった場合には、OKが出るところまで何度かOSの操作を繰り返す必要があります。あせらずに取り組んでみてください。

品質インジケーターのところにチェックマークが付きました。これは許容範囲に入ったということを表しています。ターゲットの白色輝度が100に対し、測定された白色輝度98となっています。100ぴったりにならなくても、OKマークが出れば次に進んで大丈夫です。「次へ」をクリックします。ここから先は自動でキャリブレーションが行われます。画面が赤くなっていますが、OSが一定の赤い色を出し、思いどおりの赤をディスプレイが出しているかどうかをセンサーが測っています。このプロセスを繰り返し行って、測定された誤差を修正するというプロセスになります。自動測色にはちょっと時間がかかるので、しばらく待ちましょう。画面が切り替わって、キャリブレーションが終了しました。保存画面が出ていますので、プロファイル名を自分で付けてもいいですし、このままでもOKです。「保存」ボタンを押します。「このディスプレイのプロファイルを再度実行する通知」、ここは「オフ」にしておいてください。そして「次へ」をクリックします。これでキャリブレーションが完成しました。

プロの基準で見ても、
最終納品をこれ1台でつくれる。

いまキャリブレーションが終わったところで、同じ写真を表示してみたいと思います。もし、複数モニターを持っている方は、キャリブレーションしたものを、同じ写真を表示して比べてみるといいと思います。特に自分が仕事で使っている写真、普段よく撮っている写真、私の場合はそういう中からモニターの違いが拾いやすい画像というのをいくつかストックしてあります。そういうものを表示すると、どのぐらい合っているのかが確かめられておすすめです。たとえば、建物の内観の写真。黄色い光が当たっている部分と、壁に青い光が反対側から当たっていて、その拮抗している部分。この黄色から青に変わっていくところが似たような違いで出ているか。こういうところはすごく繊細で、モニターが合っていないと、きちんと同じように見えなかったりします。あとは、暗い部分が含まれる写真のギリギリ、暗部に、少し線や形が見えているところ、見えていないところというのが、キャリブレーションをかけたモニターですとほぼ一致して見ることができます。

プロの世界でよく使われているColorEdgeと比較すると、先ほどの色の転びの部分や、その暗部の再現が、ColorEdgeとすごく近い状態になっていることがわかります。ColorEdgeとも非常に似た色傾向を出すことができるので、撮影現場やレタッチの現場で、最終納品をこれ1台でつくれるタブレットコンピュータとして、VAIO Z Canvasは大いに使えるということが言えるのではないかと思います。

ロケーション撮影篇

ロケーション撮影篇

ロケのその場で完成に近いージまでつくる。

今までは、移動がすごく激しいロケで、極端な場合カメラの背面液晶だけでお客さまに確認を取ってそれでやむなしという状況があったと思うのですが、VAIO Z Canvasの登場によって、移動の激しいロケでも、きちっと大きな画面でお客さまに正しい色を見せられる。かつ、たとえば一枚で写真が入りきらなかったとき、パノラマ合成など、背面液晶で見せるだけだったら「後でこれはつながりますので…」と言葉で補完する必要があったところが、きちっとその場で合成もできる、不要物も簡単に消せる、明るさも整えられる。そうやってより完成に近いイメージを素早くつくることができるので、お客さまの気持ちや要望を汲み取りやすい環境が生まれたのではないかと思います。

クライアトの合意が取りやすいワークフロー。

外ロケで夕景や夜景の撮影があると思うのですが、いい光線状態で写真が写る時間帯はすごく短い。その際にもVAIO Z Canvasがあると、事前にアングルなど、光の状態以外のところをきっちり詰めた上で合意を取れるので、すごくやりやすくなったと言えると思います。あと、ソフトウェアの対応ですが、実はAdobe Lightroomがタッチ対応したのはつい最近で、今までは小さなアイコンやスライダーをペンなどで正確にヒットするしかありませんでしたが、指で写真をそのままスワイプしてもちゃんとスクロールしてくれるようになりました。普通に撮影してレーティングして、写真をセレクトして、合意を取ってというところまでは、指で、大味な操作をしても、しっかり付いてきてくれる。こうしたソフトウェアの対応もあって、より利便性の高い、お客さまの合意を取りやすいワークフローが組みやすくなったと言えます。

さらに自由に撮影できるようなった。

今回は、ロケーションハンティングからラフ撮影、最終の合成やレタッチまで現場で行いました。こうした機会はこれから増えていくと思いますし、新しく取り入れる人も増えると思います。それが今、始まったと言いますか。環境が整ってきて、やっといろいろなことが不自由なく撮影できるようになってきたと思うので、現場できちっと合意を取って、タブレットで合成までして見せる。外ロケなどの移動がすごく多い撮影でもきちっとそこまでやる、そういったことが非常にやりやすい世の中が、VAIO Z Canvasの登場でやってきたのではないでしょうか。

(2015年7月1日掲載)

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